AKIBA’s GATE 声優養成所/新人声優特集
連載第3回(後編)
マウスプロモーション附属俳優養成所/
井上雄貴さん・田中貴子さん
近年、声優を目指している人は30万人にものぼるとも言われており、声優人気はとどまることを知りません。それに伴い、声優を育成・養成するための機関も数多く存在し、それぞれにおいて特色があります。そこでAKIBA’s GATEでは、各声優事務所付属の養成所にお伺いして、講師の方や実際に入所・卒業された方に、養成所の特長などについてインタビューさせていただくことになりました。
特集連載第3回目は、マウスプロモーション附属俳優養成所卒業生で現在マウスプロモーションに所属されている井上雄貴さん・田中貴子さん、そして同事務所のマネージャー2名にご登場いただきました。
養成所同期であるおふたりの仲良しトークと、彼らを養成所生時代から知っている現役のマネージャーさんによるお話は多方面に展開したため、今回の連載も前後編に分かれています。後編では、事務所への入所オーディションや役者として求められる人間性、そして養成所のイチオシポイントなどを中心にお伺いしました。
マウスプロモーション附属俳優養成所は、声優プロダクション・マウスプロモーションが直接運営する声優養成所。週2回の授業で、実際の録音現場である本物のスタジオを使い、現場と同じ環境を使用して実技指導を行っている。
現場と直結しているため、養成中でも現在放送中のアニメ、ゲーム、外画等に出演するチャンスがある点も大きな特徴の一つ。
– マネージャー2さんは、このおふたりが養成所生の時もご覧になっていたんですよね。
どんな生徒さんでしたか?
マネージャー2 – どうでしたかねぇ〜。ふたりの代はすごく面白い子たちが揃っていたので。
普通に見えてしまう部分もあるし、逆に際立って見える部分もあるし、30期は賑やかでしたね。
田中 – 本当に動物園みたいで、常に文化祭みたいだった(笑)。
井上 – みんながそれぞれ目立ちたがりで、いい意味でも悪い意味でもうるさかったよね(笑)。
– その期は何名が事務所に上がったんですか?
マネージャー2 – その年は22名いて、うち9名が所属になりました。ウチとしては豊作の年でしたね。
田中 – 納谷さんが「本当に誰が上がってもおかしくない」って言ってくださっていて、そんな中で一緒にいられた時間っていうのはすごく勉強になりました。
同期から学んだこともすごくいっぱいありました。
今でも「あの子の芝居、頭の中にめっちゃ残ってるな〜」って印象に残っていることもありますし。
最後の所属試験では一致団結したというか、みんなで一つの作品を作り上げたっていうのがあって、本当に気持ち良かったんです。
「良い芝居ができて気持ち良かった」ではなく、「みんなでできた」っていう思い出が今でもあります。
– オーデイションの時はマネージャーさんも立ち会いましたか?
マネージャー1 – 基本、マネージャーは全員立ち会います。
田中 – めっちゃ怖いんですよ。ブースの向こうから色んな人が見ているのが。
– 所属オーディションの時はどうでしたか?
マネージャー1 – 僕はそこに至るまでのプロセスも結構見ていたりしますね。
技術があってこそのお仕事だと思うんですけど、結局人と関わる仕事だから、面がちゃんとしてないと。
挨拶ができるのは勿論、気の遣い方ができるかどうかっていうのを見たりしますね。
ネージャーがやる授業もあったりしますし。
普通に役者の講師が教える授業と、まれに特別授業と言って、所属している人たちが特別的に期間を設けて教える授業もあって、なおかつ、マネージャー陣も2カ月に1回くらいで授業をするんですよ。
マネージャーによってまちまちですが、僕はひたすら質疑応答的なことをやっていましたね。
田中 – その時は、「何のために声優目指そうと思ったの?」というテーマで、「目立ちたいから」「お金持ちになりたいから」「演技がしたいから」の三択でいうとどれに当てはまるのか、一人ずつ聞いていかれましたね。
他のマネージャーさんですと、「1分間で自己PRして」とかボイスサンプルをマネージャーさんも聞いたうえで意見を言ってくれることもありました。
養成所生の私たちも、そこで初めてマネージャーさんをちゃんと見るって感じでしたね。
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- 授業で何か覚えていることってあります?
井上:先ほどのボイスサンプルのやつと、ラジオ番組形式で一緒にフリートークをするとかっていうのも…
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