15回にわたり集中連載した「第35回バルセロナ国際コミックフェア」。訪れた会場のあるスペインで、人々は驚くほど多くの日本のマンガに親しんでいた。スペインの本屋で実際に見つけた日本のマンガを紹介していくこの連載第25回目は、ONEの『モブサイコ100 (MOB Psycho 100)』について取り上げる。
『モブサイコ100』は2012年に発表され、2016年にはTVアニメにもなったアクション・コメディ作品。
主人公のモブ(影山茂夫)は、霊幻新隆に師事し除霊のバイトを行う中学生の超能力者。しかし実際は、モブの超能力で霊幻が食わせてもらっていると言った方が正しい。
学校では女の子に恋心を抱く普通の少年。運動も勉強もまるでダメで一見パッとしないモブは、得体のしれない教祖・エクボの宗教団体の勧誘に引っかかってしまう……。
日本古来からのお化けがアレンジされたキャラたちは、半分恐ろしく半分可愛らしく、非常に深みがある。ストーリーは、恐怖の中に散在するギャグ要素により、独特のテイストに仕上がっている。
本作は、お化け、超能力、学園、落ちこぼれ主人公と、日本の漫画の要素に溢れており、スペイン人には興味深いものに違いない。
<連載第24回はこちら>
【スペインで見つけた日本のマンガ】その㉔ 咲坂伊緒の『アオハライド』
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