サロン・デル・マンガ スペシャル!
11月初旬にスペイン・バルセロナで開催された日本の漫画やアニメの祭典「バルセロナ・サロン・デル・マンガ(23 Saló del Manga de Barcelona)」では、日本のアニメ生誕100年を記念し、その歴史を紐解く展示が行われた。今回は、1933年に公開された、政岡憲三監督の『力と女の世の中』を紹介する。
『力と女の世の中』は、国産トーキーアニメ映画の第2号作品。サラリーマンで4児の父の主人公は、恐妻家で巨体の妻には頭が上がらない。にも関わらず、ある日、自らの寝言から浮気を感づかれてしまい、夫が働いた不貞の裏を取るべく、妻は動き始める。やはり男女関係というのは、時代が変われども不変的なテーマの様だ。
奥さんは身長180cm、体重120kgというキャラクター設定だから、当時の日本人女性の平均的なサイズと比較すると、ほとんどキングコング級と言ってもよい。このような誇大した表現も、アニメーションだから行うことが出来るものだ。
監督の政岡憲三は、アニメに没頭し、先祖代々の資産を生前にすべて使い果たした。先駆者と言うのは、このぐらいの心意気がないと大業をなしえないのだろう。
「バルセロナ・サロン・デル・マンガ」の現地リポート、次回も乞うご期待!
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