「バンド・デシネ」連載第29回目は、スイス出身のゼップ(本名:フィリプ・シャピ)の『ティテーフ(Titeuf)』について取り上げる。
『ティテーフ』は、1992年からシリーズの制作が始まったコメディ作品。2001年にはTVアニメ化、2011年には3Dアニメ映画として登場した。
主人公は、金髪でチョンマゲ頭がチャーミングポイントの8歳の少年ティテーフ。名前の由来はフランス語の「たまご頭(tête d’oeuf)」から派生したものだとされる。
主人公に負けず劣らず風貌がユニークな友達や家族との日々の生活が描写されていて、何気ない日常に焦点を当てるアプローチは日本の漫画とも通じるところがある。
大人に対する子供目線の世界観が絶妙で何とも言えない味わいだ。年齢設定に多少差があるが、『クレヨンしんちゃん』のフランス版といったところだろうか。
作品中では、欧州特有の古い石造建築の街並みが舞台となっており、とても美しい。サッカー元日本代表FWの大黒将志選手がプレーした街として知られる、フランス・グルノーブルに出版元のグレナ社があり、市内にはティテーフの石像も実在するので、訪れた際はぜひご覧あれ。
アニメ『ティテーフ(Titeuf)』
<連載第28回はこちら>
【漫画 × バンド・デシネ!】その㉘ アンドレ・フランケンの『ガストン・ラガフ』
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Zep
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