「バンド・デシネ」連載第36回目は、アンドレ・フランケンの『マルスピラミ(Marsupilami)』について取り上げる。
1951年に発表され、TVアニメとしても親しまれた。『ガストン・ラガフ』に見て取れるように、動物好きのアンドレ・フランケンのカラーが出ている。
メインキャラクターのマルスピラミは、ぱっと見はヒョウのような色だが、犬の様に可愛らしい垂れ耳で、しかも猿の様に二足歩行。長い尾でモノを掴んだり、スプリングの形状にして、ジャンプも出来る。『のらくろ』のように、動物の擬人化したとも言えるかもしれない。
登場する動物たちがとにかく愛らしく、『ジャングル大帝』に描かれるような雄大な大自然が鮮やかに表現されており、みる者の心を洗う。
その自然界に先進的な人間社会が融合するように登場しており、半世紀前以上に作られた作品ながら、現代を生きる私たちにも、未来のあるべき姿を提示している。
<連載第35回はこちら>
【漫画 × バンド・デシネ!】その㉟ アンドレ・シャレーの『ラーン』
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André Franquin
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