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【スペインで見つけた日本のマンガ】その④ 池田晃久の『ロザリオとバンパイア』

15回にわたり集中連載した「第35回バルセロナ国際コミックフェア」。訪れた会場のあるスペインで、人々は驚くほど多くの日本のマンガに親しんでいた。スペインの本屋で実際に見つけた日本のマンガを紹介していくこの連載第4回目は、池田晃久の『ロザリオとバンパイア』(ROSARIO+VAMPIRE)について取り上げる。

2004年から「月刊少年ジャンプ」で連載が始まり、アニメ化・小説化・ゲーム化したラブコメディだ。あわや高校浪人の青野月音は、「陽海学園」の門をたたくが入学してみると妖怪の学校だった。

人間界とは四次元トンネルにより繋がれ携帯も通じない。陽海学園を知ってしまった人間には死んでもらうという掟がある。そんな場所に迷い込んだ生身の人間である月音。同級生の美少女バンパイア、赤夜萌香に恋心を抱き、アブナイ世界にどんどんのめりこんでいく。

人間が栄華を極める現在、もはや妖怪が生き延びていくために人間と共存するしかないとの学園の方針から、校則により人間の姿で生活することが義務付けられている。これは一般社会や学校などの集団の中で、誰もが大なり小なり自分の個性(妖怪)を殺して協調性を保つ、ある意味ですごく日本の高校らしさが現れている。

吸血鬼の言い伝えは世界各地にあるが、それが日本の高校と結びつくことで、何とも初々しく不気味な独特の世界観が表現されている。ロザリオで封印されている萌香の魔性も、このマンガの迫力のアクセントとなっている。ロザリオとはスペインでも主流なカトリック教会において祈り唱える際に用いる数珠だけに現地でも注目されやすい要素だ。

 

<連載第3回はこちら>

【スペインで見つけた日本のマンガ】その③ 天野明の『家庭教師ヒットマンREBORN!』

 

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