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AKIBA’s GATE 井澤詩織さん特集
連載第3回「読書」について

AKIBA’s GATEでは、日本のサブカルチャー・ポップカルチャーを広く伝えるために、声優・役者やアニメ監督をはじめとした制作スタッフの方々に、当サイト独占のインタビューや取材企画を行なっていきます。
その、記念すべき第1弾の特集として、近年目覚ましい活躍をされている声優の井澤詩織さんにインタビューを敢行いたしました。『ヘボット!』や『クズの本懐』といった作品での役者業とは異なったアングルで、多趣味で知られる井澤さんに、それぞれの趣味嗜好について徹底解説をしていただく連載記事となっております。

連載1回目では「カメラ・写真」、2回目では「妖怪」について語っていただきましたが、3回目となる今回は「読書」について。多種多様な本を読むことで知られている井澤さんに、活字や漫画を読むことになった切っ掛けや、好きなジャンル・傾向などをお伺いしました。すると、とめどなく溢れ出てくる作品名や作家名……!! ぜひ、その勢いを文字で体感してみてください。

 
– 井澤さんは、何故本が好きなのですか?

自分が知らないことが書いてあるからですね。もともと情報収集が好きで、それは自分の中身がそんなに詰まっていると思っていないからなんです。

 
– 知識を得られるツールや手段は色々とあると思うのですが、その中でも何故本がお好きなのでしょうか。

自分のペースで知識を取り込めるところですね。人とお話をしたり、TVを見て知識を得るのも好きですが、物事が順序立てて説明されているのが本なので。

 
– 読書が趣味ということは、学校時代の勉強は好きでしたか?

教科ではなく、担当の先生にすごく左右されましたね。好きな先生の教科は、得意になりました!
読書も、それがずっと趣味だった訳ではなくて、中二病より前に小四病みたいなのにかかっていたんですよ。

 
– 小四病……?

両親が喜んでくれると思ったのか、宮沢賢治とか江戸川乱歩の本を買ってくれと頼んでいたんですよね。”親に頼んで本を読んでいる自分カッコいい”と思い込んでいる時期が、小四の時にあったんです。
そこから本を読むようになったのですが、小四病が終わると今度は漫画を読むようになりました。父も母も漫画を読まない家だったので私も読んでいなかったのですが、小四の時に初めてコミックスというものを買って、初めて漫画文化に触れて、「なんて面白いものがこの世の中にあるんだ!」ってなりました。
そこからしばらく漫画を追いかけるようになって、高校生になった時にボーイズラブを知ったんですよ。その頃が丁度、耽美系からボーイズラブに移行するボーイズラブ全盛期で、ラピス文庫が創刊されたりもしました。
今みたいに、本屋に行けば漫画も文庫もいっぱいある、みたいな時代ではなくて、当時は漫画より文庫の方が流行っていたので、そこで活字を読むという文化が自分に戻ってきました。
マジ感謝BL! BLは何にでも効くんですね〜(笑)。

 
– 小学校4年生の時に漫画を初めて買ったと仰っていましたが、その漫画って何か覚えてますか?

布浦翼さんの『ぴくぴく仙太郎』という、ウサギの仙太郎ちゃんを描いた作品ですね。喋ったりしない、いわゆる普通のウサギが独身の男性と暮らしているのですけど、その男性が仕事をしている時とかのウサギの行動を描いた漫画でした。
そこから『りぼん』に入って、『週刊少年ジャンプ』系を経て、どんどん色々な方向に行きました。小学5年か6年の頃に初めて『ONE PIECE』を読んで、「なんじゃこりゃ! 登場人物が美男美女だけじゃないぞ!」「世界が学校だけじゃない!」みたいな衝撃を受けました。少女漫画は、”学校=世界”でしたから。
『りぼん』は、椎名あゆみ先生の『ベイビィ☆LOVE』が大好きで、昔からそうなのですけど、作家さんが気に入ると”作家買い”をするクセがあるんです。椎名あゆみ先生の『無敵のヴィーナス』もすごく好きで、私は喘息持ちだったけどバレエ部に入ろうと思ったくらいです。
他にも吉住渉先生の『ミントな僕ら』は双子ちゃんのお話なので好きでしたし、あとやっぱり『神風怪盗ジャンヌ』の種村有菜先生も!

 
– 漫画以外のジャンルでは何がお好きですか?

今買い占めたいなと思っているのは、角川ホラー文庫! 大好きなんですよ。
角川ホラー文庫は、ホラーだけではなく人のサスペンスも入っているから面白いんです。魑魅魍魎の話もありますし、ジャンルが多岐に渡っているので最高だなって。
榎田ユウリ先生の『妖奇庵夜話』というシリーズがありまして、人間の中に人間と妖怪の祖先が混じっているというストーリーなのですが、めっちゃ好きです。
あとは実話ホラー系ですと、『新耳袋』が好きです。
普通の青春系も好きですし、本業は歌人をされている枡野浩一さんの『ショートソング』も面白かったです。
最近は、「人に好かれる話し方」というような自己啓発系も好きになりました。自己啓発本は、ある程度年齢を重ねてから読むようになったという人が多いんですよね。やはり、今の自分のままでいたら越えられない何かが出てくるじゃないですか。若い時は自分は無敵だと思っているので、人の話なんて聞かなくれていいやと思っているけど、「おやおやこれは今の私のキャパシティーでは越えられそうもないぞ」という時に読んでいます。
鵜呑みにする訳じゃないですけど、結構当たり前のことが書いてありまして、やっぱりそうだよね、という確認作業の意味で読んでいます。

 
– 最近読んだ本の中で、人にお勧めしたい本はありますか?

角川ホラー文庫では、実写映画も公開される『暗黒女子』が面白かったですよ。
あと、『誰も教えてくれないお金の話』は、ちょっと厚めの本なのですが、めっちゃ勉強になります。
『一瞬で心を奪う黒い心理法則』も面白いです! 「上司、同僚、部下、恋人……誰もがあなたを好きになる! 相手が思いのままに動く、人たらしの極意」という帯の宣伝文句が凄いですよね。でもこれは、本当に当たり前のことが書いてあるんです。
例えば、人と話している時の相槌の打ち方の話がありまして、目をそらしながら「へえ…そうなんだ…」と言われるのと、前のめりで「へぇそうなんだ!」と言われるのでは印象が違うよね、とか。あとこれも当たり前ですけど、「人は自分に対して好意を持ってくれる人を好きになる」とか、「身も蓋もないけど、美男美女は好かれます」とか。中身を見てくださいと言ったって、入れ物が良くなかったら中を見ようとは思わないでしょ、という。

 
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– 何回も繰り返し読んでいる本はありますか?

残念ながらお亡くなりになってしまったのですが、香月日輪先生が大好きで、先生の作品を繰り返し読んでいます。特に好きなシリーズの『地獄堂霊界通信』は、もともと児童書だったのですが、一般の文庫になった後にコミカライズもされましたね。
あとは坂木司さん! 「ひきこもり探偵シリーズ」のような、日常青春ミステリも読みます。
私は本の表紙買いをよくするのですが、表紙が刺さらない作品はどんなに話題になっていても買わないです。『暗黒女子』もそうなのですが、ちょっとお洒落なイラストの表紙が刺さるんですよ。それこそ先ほどの話で、外見が良くなかったら手に取られないので、表紙は大事だと思います。

 
– ご自宅にはどのくらい本がありますか?

えーーめっちゃある〜〜。今は一人暮らしだから限界があるんですけど、実家を含めると何千冊にもなります。だからもう最近は電子書籍に頼っています。”知識を入れたい”というものに関してはそれでOKで、蔵書として保管したいものは現物の書籍を買います。
私は書店に行くと、自分が読んだことが無い本が多すぎて、悲しくなるんですよ。読書はテンションによって読みたくなる周期があるのですが、私は2ヶ月に1回くらいのペースで脳内読書週間が始まるんです。書店で本を買って、「今すぐ読みたい」となった時がそのスイッチが入るタイミングで、その本を読み終わってもまだ読み足りなくなって、家にある本を読んでいく感じです。

 
– 最近、活字離れが進んでいるという話がありますが、どう思いますか?

活字離れどころか、情報収集離れしすぎでしょって思いませんか?
Twitterでも、流れてきた呟きに対して、その瞬間に目にしたもの以外を見てくれなかったりするんですよね。前後の文脈は読まないで、「なんでそこだけ読んじゃったの?!」みたいな。タイムラインを一度確認すれば良いのに、それをしないのは何故なんだろうなって思います。
自分から情報を探しに行くことができなくなってきた時代なのかもしれません。「役者になりたいけど本は読みません」と言う方もいますが、台本は全部活字だよ!って。

 
– 声優に関する本は読みますか?

先輩方が書いた本は読みますし、主人公が声優の漫画はやはり買いますね。

 
– ご自身が声優をされていますが、声優を描いた作品を読んでどう思いますか?

「俺は売れない声優だ」みたいなところから始まるものもあるのですが、その売れないレベルというのが、”アフレコは毎日あるけど、脇役しかない”とかなんですよ。「お前ふざけんな! それめっちゃ仕事してるわ、馬鹿野郎!」ってなります(笑)。”オーディションに落ちてばっかり”とかぼやいていますが、「オーディションを受けられるだけありがたいと思え〜!」って(笑)。

 
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– 例えば漫画原作のアニメ作品の場合、出演する前に原作を読みますか?

私はオーディションの前に絶対読みますし、指名やオファーの際にも読みます。原作には出てこないオリジナルキャラを演じる場合でも、作品の世界観を知るために読みますね。

 
– シリーズが長く続いている作品もありますが、そういったものも読みますか。

読みます! だって、できる限りの調査はした方が良いですから。ただ、その作品のオーディションに落ちてしまったら、本を見る度に「あっ……」てなりますけどね(笑)。

 
– 『ガールズ&パンツァー』のような専門知識が必要な作品に出演する際に、副読本としてミリタリ系の書籍などで勉強したりしますか?

ガルパンに関しては、スタッフさんが色々教えてくださるので、その範囲内でできる仕事をやっています。もし、「戦車について語る!」みたいなお仕事が来たら、勉強します!

 
– 速読派ですか、熟読派ですか?

熟読派ですね、超遅いです。文庫本ですと3時間くらいかかります。漫画もそうなのですが、引っかかるところや気になるところがあったりするので、3ページ読んで2ページ戻るような読み方をしちゃいます。
漫画でしたら文字やセリフだけでなく絵も把握したいですし、活字にも風景描写が凝っている作品があるじゃないですか。その風景を脳内で映像化しないと戻りたくなっちゃうんです。
皆さんもそうだと思うのですが、脳内ボイス・脳内キャスティングというものがあるじゃないですか。私も何かしらの声は聞こえてくるのですが、そこに自分は出てこないんです。客観視が好きという話にもつながるのですけど、私がBLを好きなのも、”彼と彼の恋愛模様”を見ていたいだけなんですよ。「じゃあ何故、男と女じゃ駄目なんですか」って聞かれるんですけど、それは私じゃない女の子が幸せになっているから嫌なんです!(笑)

 
– 本はどういったところで読みますか?

『新耳袋』のような短編系は移動中の電車内とかで読みますけど、基本的に自宅のベッドですね。トイレとかでは絶対に読まないです。トイレに漫画を置いているという人もいますが、ちょっと意味がわからないです。何かを出しながら知識を入れることができると思う?!って(笑)。

– 好きなタイプのキャラクターはいますか?

昔から共通して好きなタイプは、死なない、怪我しない、挫折しない、”俺TUEEE”系が好きです。
主人公は一切傷ついてほしくないので、漫画ですと『ワンパンマン』とか『トリコ』とか『ゴールデンカムイ』は最高ですね。語彙力が無い(笑)。
あとは『闇金ウシジマくん』! 絶対安全なところにいて、ピンチに巻き込まれたとしても、彼は強いじゃないですか。ウシジマくんは、読んでいると暗い気持ちになると言われていますが、私はすごい幸せな気持ちになります(笑)。

 
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井澤詩織さんの特集連載、次回は「深海魚」について語っていただきます!
お楽しみに!

 
 
 

井澤詩織 Shiori Izawa

EARLY WING所属。誕生日:2月1日/趣味・特技:イラスト、カメラ、肩もみ、足つぼ。
主な出演作に、「ヘボット!」(ヘボット役)、「クズの本懐」(鴎端のり子[最可]役)、「ガールズ&パンツァー」(園みどり子役)、「ウィッチクラフトワークス」(倉石たんぽぽ役)、「陰陽師」(妖刀姫役)、「Tokyo 7th シスターズ」(芹沢モモカ役)などがある。
 

Photographer : 高井雄士

 
 

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