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AKIBA’s GATE 井澤詩織さん特集
連載第2回「妖怪」について

AKIBA’s GATEでは、日本のサブカルチャー・ポップカルチャーを広く伝えるために、声優・役者やアニメ監督をはじめとした制作スタッフの方々に、当サイト独占のインタビューや取材企画を行なっていきます。
その、記念すべき第1弾の特集として、近年目覚ましい活躍をされている声優の井澤詩織さんにインタビューを敢行いたしました。『ヘボット!』や『クズの本懐』といった作品での役者業とは異なったアングルで、多趣味で知られる井澤さんに、それぞれの趣味嗜好について徹底解説をしていただく連載記事となっております。

連載の1回目では「カメラ・写真」について語っていただきましたが、連載2回目となる今回は「妖怪」について。妖怪が登場するホラー作品を好み、また、自身の冠動画番組では妖怪検定の受験を目論むなど、妖怪に対してな並々ならぬ思い入れを持つ井澤さんに、その熱意の根源をおうかがいしました。妖怪だけにとどまらず、幽霊や地獄、さらには都市伝説について目を輝かせながら熱く語る井澤さんをお届けします。

 
– 妖怪の存在を知ったのはいつ頃ですか?

えー! そんなのみんな生まれた時から知ってるでしょ!?(笑)
物心ついた時には知っていましたが、そう考えるといつ頃なのでしょう。私は何も見えないし、何も感じないタイプなので、そうなると何かの作品ベースということになりますよね。一番古い作品ですと、『まんが日本昔ばなし』ですね。
『美少女戦士セーラームーン』と日本昔ばなしが同じ時間帯で放送していたのですけど、セーラームーンは見ないで日本昔ばなしを見ていました。鬼とか雪女とか山姥のエピソードはマジで怖かったです。「人食い」と言うワードは子ども心に怯えますよね。

 
– そういう風に怖いと思っているのに、何故好きになったのですか?

わからないんですよね。怖い本とかを読むのは好きなのですけど、今でも怖がりなので、お化け屋敷みたいに体験するのはあまり好きじゃないです。これは何にでも当てはまるのですけど、私自身は安全なところから第三者目線で見ていたいというのがあります。
怖い話シリーズをよく読むのですが、「誰かのところに何かが訪れた」系は好きなのですけど、「この話を聞くとあなたのところにやってくる」系は本当にマジでやめてくれ〜って思っています(笑)。

 
– 井澤さんが好きな妖怪は?

いっぱいいますね。座敷童はめっちゃ欲しいです。
主に、良くも悪くも”祀られている”系が好みなんです。だからお稲荷様とか、家を守ってくれる系の神様も良いので、神社が好きです。

 
– 良い妖怪と悪い妖怪だとどちらが好きなのですか?

それもまた絶妙な魅力の違いがあって、どちらも良いですね。
私は地獄も好きなんですよ。多分、自分の中で日本昔話ばなしがベースにあって、「悪いことをしたらこういうところに行くんだよ」というのが概念としてあるので。
地獄の鬼とか餓鬼が好きなのですが、地獄について書いてあるWikipediaって読んだことありますか。すごい情報量なのですが、地獄は階層構造になっていて、一番下の地獄まで落ちる人はお坊さんに対して意地悪をした人とかなんです。それを読むと、なるほどそういう世の中だったんだな、なんてお坊さんに都合が良いんだ、って(笑)。そうそう!地獄は一番深いところまで落ちるのに何年もかかるので、例えば織田信長はまだ落ち続けていて、最下層にまだ着いていないんですよ。

 
– この世に絶対いると思う妖怪は?

全部いますよ!
ただ、学校の怪談系はいないで欲しいです。学校のトイレってなんであんな怖い作りになっているのかなって思いませんか? 公衆トイレもそうですが、そろそろイマドキのデパート風のトイレにできないかなって思っています。

 
– ということは、学校の怪談で一番印象に残っているのは……

花子さんですね。トイレはずっと怖かったです。
幽霊は絶対いるじゃないですか。だって、これだけ「見た」って言う人がいるのですから、世の中にもっと暗闇があった昔の時代には、妖怪もいっぱいいたと思うんですよ。
信じているっていう気持ちもありますし、一方で、例えば”鬼”は、実は日本に迷い込んできた外国の方だったという説もあるんですね。“山姥”も、当時の姨捨山に捨てられたご老人たちが山で生活していて、その姿を見た人たちが勝手に言っていたという話もあって、そういう民俗学的な面から見るのも好きなんです。

 
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– 民俗学は勉強したことありますか?

学生時代にしたかったんですよね。何で高校に民俗学が無かったのか……。
妖怪は全国各地、それぞれの地域にいるじゃないですか。私の出身地の埼玉には、超どうでもいいような妖怪しかいないんですよ。”雪女”のような花形ではなく、“袖引き小僧”とか「誰だお前」みたいなやつなんです。埼玉には、妖怪が出没しそうなところも無いんですよね。
だから岩手県の遠野に行きたいんですよ! あとは恐山に行って、イタコさんに会いたいです。特に呼び出して欲しい死者の霊はいませんが、どんな修行をされたのかとか聞いてみたいです。
なんで自分には不思議な力が宿っていないのだろうって思っちゃいますね。悪霊退散の力が欲しくて、ぬ〜べ〜先生のような力でも良いのですが、鬼に乗っ取られちゃうのは困るかも(笑)。

 
– 『地獄先生ぬ〜べ〜』に出てくる怖い妖怪と、『妖怪ウォッチ』のようなデフォルメされた妖怪のどちらが好きですか?

怖い方が断然良いですね。『妖怪ウォッチ』はゲームとしては凄く好きでプレイしていますけど、全部創作の妖怪で実際の妖怪が1匹も出てこないので、そういった妖怪が出てきてくれたらよりテンションが上がります。

 
– では、妖怪が出てくる作品の中で、これは良いというものはありますか?

私も出演させていただいている『陰陽師』というアプリゲームがあるのですけど、めっちゃ妖怪が出てくるんですよ! 私も課金してガチャをめっちゃ回してます!
今話していて気づいたのですけど、”犬神憑き”とか”狐憑き”っていう現象にもすごく興味を惹かれます。心の病いだったりする場合もあるのでしょうけど、医学が進んでいない時代ではそれをなんと表現したら良いのかわからないから、「妖怪」ということばをつくった、と民俗学で言われていますよね。
怪談じゃなくても、昔話って今よりもっとブラックで教訓的な面があったと思うのですが、今は『かちかち山』に婆汁が出てこないんですよ。ショックじゃないですか。お婆さんに怪我をさせたから狸をこらしめに行って、泥船を沈めるのではなくてごめんなさいさせて物語が終わるんです。「え?」って感じです。
『赤ずきんちゃん』も、狼とは大人の男性のことで、その人に女の子が連れていかれるというのが元々あって、「だから早く家に帰ってきなさいね」と子どもに言うために作られた側面もありますよね。海外ではハーメルンの笛吹き男の話がありますが、あれも実話をもとにしていますしね。

 
– 妖怪関係の本ってお持ちですか?

いっぱいありまして、100冊近くはあるかもしれません。妖怪初心者の方にオススメできる本となると、「境港妖怪検定」の公式テキストブックにもなっている『水木しげるロードの妖怪たち VI』ですかね。

 
– 妖怪検定を受験できたら、合格する自信はありますか?

初級・中級は選択式解答なので何とかなりそうですが、上級は論文形式なので絶対無理だなって思っています(笑)。

 
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– 「どの妖怪が最強なのか」という議論がありますが、井澤さんが選ぶとしたら?

最強というか、何故ぬらりひょんが妖怪の総大将なんだろうって思いませんか? ぬらりひょんって、勝手に人の家に上がり込むだけだぞって。『GANTZ』でもぬらりひょんは最強の妖怪でしたし、どこ発の公式設定なんですかね。水木しげるさんかな?
そういえば私、妖怪はめっちゃ好きなのですが、UFOとかには全然興味が無いんです。あ、でも、海外の生き物で一番恐れているのは、チュパカブラです。妖怪ではなくUMA寄りですけど、地球で生まれた生き物と言う説もありますし、地球外生命体という説もありますよね。チュパカブラはマジで恐いです。
宇宙人の本体には興味があるのですが、宇宙船には興味無いですね。宇宙人は絶対にいます。「生命体がいるのは地球だけ」なんて、地球人どれだけ驕っているんだって思いませんか?

我が家の母は、妖怪とか幽霊とか信じていないんですよ。何故?って聞いたら、「会いたくないから信じない」って。なるほどそれは新しい考え方だなって。
“否定派”の人は、何で否定するのかわからないなぁと思っています。幽霊がいないと主張する人は、幽霊が見えると言っている人のことをどう思っているのでしょうね。そういう人は、神社の禁足地とかにも余裕で入っていくんですかね。

 
– ちなみに、いわゆる”都市伝説”はお好きですか?

大好きです! 口裂け女や、てけてけ、100キロばばあも都市伝説ですよね。ベッドの下の隙間は未だに恐いです。
妖怪もそうなのですが、”キャラクター”が好きなので、ミミズバーガーとか、ケン○ッキーで調理している鶏は、遺伝子操作して6本足のものを使用している、とかいう話は、どうでもいいよって思います(笑)。

 
– 妖怪の役をやるとしたら何をやりたいですか?

九尾や玉藻といった妖狐ですね。あと、物語で活躍しそうな大妖怪系を狙いたいですし、鬼や八百比丘尼も良いですね。

 
– 井澤さんにとって、妖怪とは?

友だちに欲しい存在です。友だちになるなら座敷わらしが良いですが、怒らせると家が没落するからなぁ……。
妖怪を知ろうとすると、歴史が好きになるんです。単純にキャラクターを覚えるのだけではなく、元のルーツを辿ると日本昔ばなしとかが出てくるんですよ。
実際の歴史の話も絡みますし、その時代その時代の思想が表れるので、それが面白いです。

 
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井澤詩織さんの特集連載、次回は「読書」について語っていただきます!
お楽しみに!

 
 
 

井澤詩織 Shiori Izawa

EARLY WING所属。誕生日:2月1日/趣味・特技:イラスト、カメラ、肩もみ、足つぼ。
主な出演作に、「ヘボット!」(ヘボット役)、「クズの本懐」(鴎端のり子[最可]役)、「ガールズ&パンツァー」(園みどり子役)、「ウィッチクラフトワークス」(倉石たんぽぽ役)、「陰陽師」(妖刀姫役)、「Tokyo 7th シスターズ」(芹沢モモカ役)などがある。
 

Photographer : 高井雄士

 
 

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