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【連載コラム】腹ぺこなアナタに贈る「食いしん坊マンガ」3選

人間の3大欲求は「食欲・性欲・睡眠欲」といわれるが、皆さんがこの中で最も強いと思う”欲”はどれだろうか? 数多くある漫画作品の中には、”食べること”に対する熱いこだわりを持った人物が登場する。本コラムではそんな「食いしん坊」が活躍する漫画をピックアップ。「食欲が1番!」という方もそうでない方も、ぜひ、作品を手に取ってみて欲しい。

■『愛がなくても喰ってゆけます。』/著:よしながふみ

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『大奥』や『西洋骨董洋菓子店』などを手掛けるよしながふみによるエッセイ漫画。各エピソードは作中に登場する食いしん坊・Yなが氏が、実在する飲食店を紹介する形式で描かれている。登場人物達が織りなす日常のドラマも魅力的だが、何より同氏の描く食べ物は本当に美味しそうに見える。どのエピソードを読んでも「ああ、食べてみたい!」と思わずよだれが出てしまうこと請け合いだ。

気になった飲食店には、実際に足を運べるところも嬉しい。東京都内のグルメマップとしても、この漫画はおすすめだ。

■『空の食欲魔人』/著:川原泉

幼馴染は誠実なイケメンパイロット。ただし、食欲の前には意地もプライドもない。川原泉の初期短編作である『空の食欲魔人』は、主人公の一橋みすずが幼馴染の吉川弘文から「ある日、周りを見回したらお前しかいなかったのなー」という理由でプロポーズされるところから始まる。

マーブルチョコやおにぎりで小競り合いをする2人は、ドラマチックなロマンスとはかけ離れた存在に見える。物語はのんきな雰囲気で進行するが、時折作者の鋭い哲学的な視点が垣間見えることもある。インテリジェンスが光る小ネタにクスリと笑わされ、にこにこしながら食べ物を口にする登場人物達の姿にホッとさせられる。そんな川原作品の軽妙な読後感を、ぜひ味わってみて欲しい。

■『孤独のグルメ』/原作:久住 昌之 作画:谷口ジロー

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美少女が頬を赤らめて食べ物をほおばる姿は魅惑的だ。そんなキャラクターが登場するグルメ漫画が、一時期たくさん出版されていたように思う。一方で、「ハードボイルドなグルメ漫画」と称される『孤独のグルメ』の主人公・井之頭五郎は、個人で雑貨輸入商を営む独身の中年男性。本作では毎回主人公が様々な街や場所で、空腹を満たすべく食事をとる姿が描かれる。

バンドデシネからの影響を公言する谷口ジローが描く緻密な背景や食べ物の描写は、思わず手を止めてじっくりと見つめたくなる。加えて主人公の表情が印象的だ。空腹時の不満げな顔や、予想を超える味に驚く瞳の描写はとても自然で、リアリティを感じる。原作者である久住昌之の食事に対するこだわりも相まって、本作は唯一無二のグルメ漫画となった。

 

いかがだろうか。次回は「ハードな少女漫画」をテーマに、おすすめ作品を紹介予定だ。こちらもお楽しみに。

(C)Fumi Yoshinaga 2005
(C)Masayuki QUSUMI, Jiro TANIGUCHI 2008

 

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