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【スペインで見つけた日本のマンガ】その⑤ 冨樫義博の『HUNTER×HUNTER』

15回にわたり集中連載した「第35回バルセロナ国際コミックフェア」。訪れた会場のあるスペインで、人々は驚くほど多くの日本のマンガに親しんでいた。スペインの本屋で実際に見つけた日本のマンガを紹介していくこの連載第5回目は、冨樫義博の『HUNTER×HUNTER』について取り上げる。

『HUNTER×HUNTER』は、1998年から週刊少年ジャンプで始まった長期連載で、取材や腰痛などの都合により休載と連載再開が何度も繰り返されている。作者の趣味は”収集”とのことだが、まるで作者自身の趣味に我々読者も付き合わされているかのようだ。

くじら島に住む少年ゴンは、森で巨獣に襲われた際にハンターのカイトという青年に助けられた。その際に、死んだはずの父親・ジンがまだ生きており、類まれなハンターだということを知る。父親を追い求めるゴンは、ハンター試験を受け、父との再会を期す。その過程で仲間との友情を深めていく冒険活劇だ。『母をたずねて三千里』の父親版のようなものだろうか。

ハンター(HUNTER)とは収集のプロフェッショナルで、怪物、財宝、賞金首、美食、遺跡、幻獣などを追い求める。この定義でいくと、欲望や目標に向かってゆく人間は、ある意味で誰もが大なり小なりハンターといえる。

あなた自身は何ハンターだろうか。釣り、フィギュア、カメラ、スイーツ……と、人の興味の数だけハンターの種類もありそうだ。自分を「○○ハンター」と位置付けると、目標や生き方がはっきりして、人生が楽しくなるのではないか。

この作品は人間の根本的な部分に触れており、それが海外でも支持される理由かもしれない。

 

<連載第4回はこちら>

【スペインで見つけた日本のマンガ】その④ 池田晃久の『ロザリオとバンパイア』

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