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【スペインで見つけた日本のマンガ】その㉚ 石田スイの『東京喰種トーキョーグール』

15回にわたり集中連載した「第35回バルセロナ国際コミックフェア」。訪れた会場のあるスペインで、人々は驚くほど多くの日本のマンガに親しんでいた。スペインの本屋で実際に見つけた日本のマンガを紹介していくこの連載第29回目は、石田スイの『東京喰種トーキョーグール (Tokyo Ghoul)』について取り上げる。

『東京喰種トーキョーグール』は、2011年から制作が始まったダーク・ファンタジー作品。

人が捕食されるという現象はあまりにも異様なようだが、自然界を見れば弱肉強食は当然の摂理だ。この立場の異なる者同士の概念の摩擦は、既成概念を壊す試みとして興味深いものだ。そして異質の者がつまはじきにされる人間社会を風刺しているようにも映る。

実際に未開の地では、近世頃まで人間が別の部族を食べたり生贄にしたりということはあった。そこにスペインなどの宣教師たちが、人が人を食べてはならないと布教していった歴史がある。

人間はふだん何気なしに無数の命を奪い、生きている。例えば、ちりめんじゃこをご飯に振りかけて食べたら、それだけで数百もの命が犠牲になっていることになる。逆に食べられる立場になると、人間は何を思うのか。

昔の日本人は「いただきます」という言葉に命への敬意を込めたが、現代の私たちが普段どれだけそれを意識して生きているだろうか。

 

<連載第29回はこちら>

【スペインで見つけた日本のマンガ】その㉙ 間瀬元朗の『デモクラティア』

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