「バンド・デシネ」連載第26回目は、ヴィクトル・ウヴィニョンの『バルべ・ルージュ(Barbe-Rouge)』について取り上げる。
『バルべ・ルージュ』は1959年に発表以降、フランスやベルギーで人気を博し、作者の死後も後継者により制作が続けられた作品。主人公の呼び名がタイトルになっており、日本語に訳すと「赤ひげ」。なお、黒澤明監督の映画『赤ひげ』は、フランス語で『Barberousse』となっており、微妙に表現が違う。
時代背景は18世紀前半。フランス人の海賊バルべ・ルージュは、荒れた少年時代を過ごした後、金銀財宝を目当てに7つの海を股にかける。
お宝を船の修繕に充て、無人島に秘密基地を築くも、イギリス・スペイン・オランダといった海洋国家による侵略や、挙句の果てには火山の噴火に遭い、ことごとく破壊される。
ちなみによく耳にする「黒ひげ」は、やはり同じ時代に世界の海を荒らしまわった英国の海賊だ。
当時とても危険だった大洋の船旅で、命を惜しまずにイチかバチかの賭けをする海賊は、迫力とロマンがあり、マンガや映画でもよく描かれている。日本では、尾田栄一郎の『ONE PIECE』がお馴染みだ。
<連載第25回はこちら>
【漫画 × バンド・デシネ!】その㉕ ジャケ・タルディの『アデル・ブランセクの不思議な冒険』
https://www.akibasgate.com/comic/10968
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作:Jean-Michel Charlier, Jean Ollivier, Christian Perrissin
画:Victor Hubinon, Jijé-Lorg, Christian Gaty, Patrice Pellerin, Marc Bourgne
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