【漫画 × バンド・デシネ!】その㉕ ジャケ・タルディの『アデル・ブランセクの不思議な冒険』
「バンド・デシネ」連載第25回目は、ジャケ・タルディの『アデル・ブランセクの不思議な冒険(Les Aventures extraordinaires d’Adèle Blanc-Sec)』について取り上げる。
『アデル・ブランセクの不思議な冒険』は”ガスランプ・ファンタジー”と呼ばれるジャンルの、歴史ファンタジー作品。現在からは想像もできないような不穏な時代。何が起こってもおかしくない第一次世界大戦前後のパリなど、実在するロケーションを舞台にしている。
人気フィクション小説を手掛ける女流作家のヒロイン、アデレが捜査ジャーナリストとなり、神秘世界の犯罪を明らかにしてゆく。シリーズではオカルト、腐敗、危険な愛国心など様々なテーマが取り上げられている。
作品の人気を受け、『レオン』や『ニキータ』のリュック・ベッソン監督により、フランスで実写映画化もされた。こちらの主人公は、原作とは見違えるほどの仏人女優、ルイーズ・ブルゴワン(Louise Bourgoin)が起用されている。
映画『アデル/ファラオと復活の秘薬(Les Aventures extraordinaires d’Adèle Blanc-Sec)』
歴史あるパリの街並みや、時代を感じさせる原作のレトロな色づかいが、何とも言えない味わいがある。
<連載第24回はこちら>
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© Jacques Tardi
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