「バンド・デシネ」連載第24回目は、ウィリアム・ヴァンスの『サーティーン(XIII)』について取り上げる。『サーティーン(XIII)』は、1984年から制作が始まり、カナダでは実写化もされた。
アメリカ東海岸に現れた記憶喪失の男。体に「XIII」の刺青があるが、自分の過去も正体も不明。訳もわからずに命を狙われたところを救ってくれた人物から、自分が大統領を殺したことを知らされる。
誰しも、酔っぱらってどうやって家に帰ったか忘れるくらいのことはあるが、記憶喪失で名前すら思い出せないというのは、一体どんな感覚なのだろうか。
作中では、時を変え場所を変え、銃撃戦が繰り広げられる。このストーリー設定はゲームとも相性が良く、プレイステーション2やXboxなどからシューティングゲームが発売されているので、実際にプレイをしたことがある人もいるかもしれない。知らず知らず、意外と身近なところにバンド・デジネが転がっているものだ。
クラッシックアクション映画のポスターのような濃密な色づかいと、魅力的な人物描写にも注目して欲しい。
<連載第23回はこちら>
【漫画 × バンド・デシネ!】その㉓ メビウスの『アルザック』
©
Jean Van Hamme, William Vance
Yves Sente, Youri Jigounov
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