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【スペインで見つけた日本のマンガ】その⑪ 筒井哲也の『マンホール』

15回にわたり集中連載した「第35回バルセロナ国際コミックフェア」。訪れた会場のあるスペインで、人々は驚くほど多くの日本のマンガに親しんでいた。スペインの本屋で実際に見つけた日本のマンガを紹介していくこの連載第11回目は、欧州で評価の高い筒井哲也の『マンホール(Manhole)』について取り上げる。

『マンホール』は、2004年から2006年にかけて連載されたバイオ・ホラー作品。連鎖する怪死事件を追う警察は、謎の寄生虫を手掛かりに、あるマンホールへとたどり着く。

寄生虫が発生した真相は、車内でのいたずら被害を受けた女子児童の家族が、病的なまでの復讐心を抱いて社会浄化を目的に企てた殺人計画で、被害者の中にはギャンブル中毒の荒くれ者もいた。

現実世界に目を移してみると、例えばフィリピンでは薬物中毒が社会問題となっており、裁判も行わずに犯人を超法規的に殺害しても良いと、現職の大統領がお墨付きを与えている。世直しのためなら人を殺しても良いのか。なにをもって殺して良い悪人とするのかは、価値観によっても大きく左右され、世界には死刑すらない国もある。

寄生虫は、人類が作り出してしまったおぞましい核兵器・科学兵器とならび、ジュネーヴ条約で使用が禁止されている生物兵器をも連想させる。ただホラーで恐ろしいだけでなく、知恵を生かし進歩する人間の負の部分や、社会正義といった奥の深いテーマとなっている。

 

 

<連載第10回はこちら>

【スペインで見つけた日本のマンガ】その⑩ 細田守の『おおかみこどもの雨と雪』

 

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