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【ブレイン・インスパイヤード・コンピューティングシンポジウム2017レポ②】『攻殻S.A.C.』×『人工知能』 素子は省エネ20ワット? ヒトとマシンの境界線

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「ブレイン・インスパイヤード・コンピューティングシンポジウム2017」イベントレポート第2回は、”草薙素子とタチコマ”をテーマにお届けする。

素子は省エネ20ワット!?

本格的な議論の前に、ユニークなトピックスを紹介しよう。人間にとって必要不可欠な器官、脳。そのメカニズムは未だ解明されていない部分が多い。脳の研究が進めば、より高度なコンピューターが誕生するかもしれない。大阪大学NBIC協働研究所ではその未知なる領域に挑むべく、日々研究を行っている。

草薙素子は脳以外を全身義体化したキャラクターだ。細かい設定はここでは触れないが、一般的なヒトの脳の消費電力は、約20ワットである(思考に要する電力を加えると、約21ワットと言われている)。これに対し、囲碁の世界チャンピオンに勝利し話題を集めたAI「アルファ碁」が、勝利を収めるまでに要した消費電力は約25万ワット。電気代に換算すると約30億円にのぼる。

つまりエネルギー効率の上では、脳を超える存在は開発されていないのである。

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(画像は映画『ゴースト・イン・ザ・シェル』より)

ヒトとマシンの境界線

ここからは、脚本家・藤咲淳一氏と声優・田中敦子さん、そして大阪大学大学院情報科学研究科教授・前田太郎氏、大阪大学NBIC協働研究所招へい教員・西原康介氏によるパネルディスカッションの模様をお届けする。NBIC協働研究所副所長を務める加納敏行氏による司会のもと、まずは”ヒトとマシンの境界線”について意見が交わされた。

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『攻殻S.A.C.』には、タチコマという人気キャラクターが登場する。AIを搭載したマシンでありながら個性的で、アニメの最後には自我を手に入れたような描写も見受けられる。議論はこの”タチコマ”と”草薙素子”を対比する形で進められた。

藤咲氏は原作とアニメーションの差異に触れつつ、『攻殻S.A.C.』の世界観について「素子とタチコマがどう対になるかを意識していた」と言及。タチコマを人間らしく、素子には感情が無いかのような演出をすることで、両者の境界線は曖昧になる。「”自分が何であるか?”があるようで無い世界」をひとつの世界観として考えていたことを明かした。

田中さんはタチコマを演じた玉川砂記子さんとのアフレコについて触れ、「玉川さんとの会話には絶対的なゴーストが宿っていた」とコメント。素子としてはタチコマをAIとして扱っていただろうが、キャラクターに命を吹き込んだ立場として、それ以上のものを感じていたと当時を振り返った。

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(写真は左より藤咲淳一氏、田中敦子さん)

ここで、前田氏は「境界があるとすれば、工学者がまだ辿り着けていないだけではないか」と科学的な見地からコメントし、「突き詰めて考えれば、(イヌとヒトなどの)体の違いだけが最後に残ると思う。そこまで到達するのが、(科学と工学が)AIに関して目指していることだ」と未来への展望を示唆。また、西原氏は人間らしさを持ったAIに到達するまでの技術的な距離に言及し、そこが現在の境界線なのではと語った。

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(写真は左より加納氏、前田氏)

物語と科学が交差する議論は、まだまだ続く。次回は「ゴーストとは何か?」をテーマに、より踏み込んだ議論の模様をご紹介したい。

【連載第1回はこちら】
大阪発の公安9課!? 「ブレイン・インスパイヤード・コンピューティングシンポジウム2017」イベントレポート

■映画『ゴースト・イン・ザ・シェル』吹替版完成披露試写会に田中敦子さんが登壇!

4月7日(金)より公開となる映画『ゴースト・イン・ザ・シェル』の吹替版完成披露試写会が4月4日(火)に実施され、声優の田中敦子さんが登壇した。本作で日本語吹替版の“少佐”を演じた田中さんは、『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』を振り返りつつ、吹き替え版への想いを語った。イベントの最後に田中さんは「吹替版は95年のオリジナルメンバーのゴーストを吹き込むことが出来ました。私たちが心を込めて吹き替えた『ゴースト・イン・ザ・シェル』を是非お楽しみください」とコメントした。

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■映画『ゴースト・イン・ザ・シェル』
4月7日(金)よりTOHOシネマズ 六本木ヒルズほか全国劇場にて公開
配給:東和ピクチャーズ

(C)MMXVI Paramount Pictures and Storyteller Distribution Co. All rights Reserved.

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